美大受験の 予備校

予備校 [アクアチント]

銅版画の技法のひとつ。版に細かい松脂の粉を撒いて熱で付着させ、酸で銅版を腐食させると松脂の粉のついていた部分が、無数の点として凸状に残る。これにインクを詰めて刷ると細かい白い点が無数にある面が作れる。これに筆につけた腐食液で形を描けば、微妙な濃淡のある版画ができる。 知覚差異、既存カテゴリーとの違いが共に小さい新製品では、経験価値戦略を検討すべきである。この種の新製品はパフォーマンス上の優位性を備えていないため、何の工夫もなければ価格を引き下げない限り消費者は受け入れてくれない。そこで、経験的な価値を付加することによってブランドを特徴付けなければならない。 新製品が既存カテゴリーの延長上にあっても、エステサロンからの知覚差異が明確であれば品質価値戦略を実施すればよい。消費者は、パフォーマンスの高さによって当該新製品を受け入れてくれるはずだ。 仮に知覚差異が低くても、既存カテゴリーからの違いを訴えることができる新製品であれば、カテゴリー価値戦略が適している。カテゴリー価値戦略における「鍵」は、新しいカテゴリーもしくはサブカテゴリーを構築したことを消費者に納得させられるか否かにある。 最後に、知覚差異が大きく既存カテゴリーとの違いも大きい新製品には、独自価値(先発)戦略を採用すればよい。オリジナルであること、先発ブランドであること、世界初であることなどを強調することで、先発優位性が発揮できる。「オリジナルである、先発視力回復であるというメッセージは、年を経ても色あせることはない」といわれている(AlpertandKamins1995)。 今日、多くの製品カテゴリーにおいてコモディティ化が進み、消費者がブランド間の実質的な違いを感じ取れなくなっている。素材や製法の独自性を訴えた新製品で市場に参入しても、多くの消費者にとっては微々たる違いしかなかったり、本当の新製品として受けとめられることは少なかったりするようだ。ブランド間の知覚差異が低い状態で、従来からの製品カテゴリーとの違いもほとんどない場合、美容整形もカテゴリー価値戦略も有効に働きにくい。消費者は、新製品のパフォーマンスの高さを認識できないからだ。企業がいくらサブカテゴリーとして訴求しても、それをサブカテゴリーとして受けとめてはくれない。 このような場合に注目してほしいのが、経験価値(エクスペリエンス・バリュー)戦略である。当該新製品が有する経験的な価値(感覚、物語、歴史、感触、驚きなど)に焦点を当てながら、消費者マインド内に独自のポジションを築くことが狙いになる(Schmitt1999)。製品パフォーマンスに大きな違いがなくても(もちろんサブカテゴリーでなくても)、経験価値という軸によって、ユニーク性を打ち立てられる可能性がある。 経験価値によって成功を収めていると思われる製品に、レーシックの緑茶「伊右衛門」がある。もちろんこのブランドには、福寿園の茶匠が厳選した茶葉を使用していたり、石臼ひき茶葉を加えることでお茶の甘みを引き立てていたりするなど、新しい製法や品質上の特性がないわけではない。しかし、多くの消費者が味の違いを明確に認識できるかというと、答えは「ノー」だろう。緑茶飲料は、コモディティ化しているからだ。ところが、京都の老舗茶舗「福寿園」や創始者の名前である「伊右衛門」といった歴史物語は、一度聞けば誰もが受け入れやすい。さらに製品のパッケージデザインは、「京都」や「老舗」を連想させる竹をイメージした作りになっていて、手に持った瞬間の感触で違いを感じることができる。こうした経験価値の集合体がブランドにおける差別性を生み出し、強みに結び付いているのである。 次に、後発である自社製品の方が先発ブランドよりも品質的に優れていることを訴えるのが品質価値戦略である。市場への参入順位では遅れているが改良や工夫を重ねており、品質的には優れていることを強調する。この戦略は、多くの企業で採用されてきた。 特に、新製品の品質における違いを消費者が明確に感じとれる場合には有効だ。薄型テレビやパソコンなどのハイテクノロジー製品では、製品のパフォーマンスが数値として明示され、消費者の使用実感も分かりやすい。そのため、品質価値戦略が適している。 カテゴリーの違いを訴求する 既存の製品カテゴリー内で優れていることを強調するのではなく、サブカテゴリーの構築に力点を置く手法が、カテゴリー価値戦略である。同じ新製品であっても、消費者への見せ方、情報発信における工夫と知恵がこの戦略では求められる。 業界で初めて軸を太くすることで高級万年筆のカテゴリーを創造した「モンブラン」、骨の強化を助ける納豆カテゴリーを作ったミツカンの「金のつぶほね元気」、体脂肪率に働きかける高濃度茶カテキンによって健康緑茶飲料カテゴリーを築いた花王「ヘルシア緑茶」などを思い起こしてほしい。いずれも、パフォーマンスにおける知覚差異は低い製品だが、サブカテゴリーを形成することで市場にしっかりと根付いている。 かつて、米リーバイ・ストラウスが「オフィス・カジュアル」という社会の動きに応じて、「ドッカーズ」というコットンパンツを導入した。その際、同社は腿のあたりが少しゆったりしている程度の違いしかないコットンパンツで、オフィス・カジュアル向けのサブカテゴリーを創造した。消費者に、「サブカテゴリーの製品である」として受け入れられると、当該市場における先発ブランドとして、競争上の優位性が発揮できることになる。 最後に、独自価値(先発)戦略を紹介する。これは、画期的な新製品を開発できたときの戦略だ。冒頭で述べたように、先発ブランドは多くの優位性を備えている。囲碁や将棋で、大きなハンディを付けてもらって対戦する状況と似ている。初めて市場に登場した独自価値を有するブランドは、ある種の「ひな形」となるのだ。「ウォークマン」や「iPod」のように、新カテゴリーの「代名詞」として位置付けられることもある。ソニーのヘッドフォンステレオでなくても、「ウォークマン」と呼ばれたり、アップルコンピュータのMP3プレーヤーでなくても類似製品は「iPod」と呼ばれたりする。過去になかった製品であればあるほど、先発ブランドは代名詞として用いられる傾向にある。 企業にとっては、自社ブランドが新製品カテゴリーの代名詞として用いられることは、この上ない誉れである。しかし、ブランド名が代名詞を超えて「普通名詞」として認識されるようになると、話は別だ。ぜいたくともいえる悩みのようだが、その企業にとっては極めて深刻な問題になってしまう。「万歩計」、「ファミコン」、「ウォシュレット」が登録商標、つまり特定企業のブランド名であると認識している消費者は少ない。 市場導入段階におけるコミュニケーションが不適切であると、ブランド名だけが一人歩きして普通名詞になってしまうことがある(図2)。独自価値戦略でそのような状況を招かないためには、ブランドに企業名やスローガンを結び付けるなどの方法で、ブランドが普通名詞化することを避けなければならない。